リレーインタビュー

第三回
【きっかけは、なんとなく・・・】
牧野 茜さん

思いがけず京都きものの女王に、そして全国大会へ出場!伝統文化ときものに開眼した京大生

伝統の深みにすっかりはまって

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ひょんなきっかけからコンテストに出ることになって、思わぬ経歴が始まる、というケースを見聞きするが、牧野さんの場合もそうだった。1998年の京都きものの女王への応募と選出も、バイト先の和菓子屋さんで馴染んだきもの姿に開眼、周りから薦められてなんとなく応募したと言うのが経過だった。「興味半分で、コンテストの舞台裏を覗いて見たかった」という。ところが、コンテストの舞台は新装なった京都駅の長い階段。一般客もつめかけて「信じられないほどの人出」の中で始まった。舞台裏を覗く余裕もなく「びっくりするばかり」。さらに彼女を驚かしたのは、見事、京都きものの女王に選出されたことだった。牧野さんの女王決定は、舞台裏でこんな小さなドラマを紡いでいたが、ただちょっと彼女の経歴が変わっていたのは、京都大学法学部の学生として在学中だったことだろうか。

生まれは静岡。大学入学が決まって京都での暮らしが始まった。そして京都でもう一つ始まったのが、伝統文化とのふれあいだった。きものに初めて袖を通したのもこの時から。和菓子屋でのアルバイトで着たきものは、まだ「着せられていた」が、意外に簡単に着られたことも新鮮な感じがした、という。さっそく、きものの着つけとお茶を習いに行く。すると「伝統の深みにすっかりはまって」、和的なものに取り入れられている共通の季節感や故事来歴を知りたく思い始める。狂言、歌舞伎、和歌、落語と興味の幅はどんどん広がる。街へ出てもきものが気になって「売場をよく見に出かける」という。考えて見れば、静岡の親元では母も祖母のきものもほとんどタンスに眠ったままで、自身もそれらを見ようともしなかったのに、この変わりようだ。  今年3月に大学を卒業したが、全日本きものの女王全国大会に出場した4人はいまも仲良しで、先にこの欄に登場した川中さんらと京都で「なでしこ会」を組織、食事会や観劇など自主的にきものを着ていく場づくりと仲間づくりを続けている。

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